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符計算のまとめ

麻雀の点数計算で一番難しいと思われがちなのが符計算です。実際には符計算のルールを覚えること自体は難しくないのですが、手を見て何符になるのか瞬時に判断するのが関門です。

ここでは、符計算の基本的なルールを覚えつつ、瞬時に計算する為のテクニックまで解説していきます。順番に読んでいけば理解できた上にコツが自然と身に付く筈です。

まず先に、符計算のルールをまとめておきます。


<特に覚えるべきもの> ★印は通常の符計算の例外なので要注意

七対子25符 ★子1,600点 親2,400点 が基本(2飜役、他の手役がない場合)
平和ツモ20符 ★子1,300点 親2,000点 が基本(2飜役、他の手役がない場合)
平和ロン30符子1,000点 親1,500点 が基本(1飜役、他の手役がない場合)
喰い平和の形30符 ★子1,000点 親1,500点 が基本(1飜役のみの場合)

<上記以外> ※ 合計を10符単位に切り上げ

副底+あがり+待ち雀頭+面子
ツモ22符辺張2符役牌2符中張牌 明刻2符
么九牌 明刻4符
中張牌 暗刻
門前ロン30符嵌張么九牌 暗刻8符
中張牌 明槓
鳴きロン
(門前以外)
20符么九牌 明槓16符
単騎中張牌 暗槓
么九牌 暗槓32符

符計算の基本ルール

それでは詳しく見ていきましょう。上の表を眺めて覚えてしまうのも良いですが、それだけでは難しいという方はよく読んで下さい。

通常の解説では計算方法を紹介した後に、例外として平和ツモ・七対子・喰い平和の説明をすることが多いようですが、これがかえって混乱の元になっているようにも思います。確かに理論上はその説明が正しいのですが、ここでは覚えやすいように場合分けして説明していきます。

(1) 七対子の場合

七対子は25符です。これはそのまま覚えて下さい。七対子は25符2飜ですので、七対子のみだと場ゾロ入れて25符4飜で1,600点(子の場合)となります。親の場合は2,400点です。点数も含めて覚えてしまうと簡単です。

(25符が分かりにくいので50符1飜と説明する向きもありますが跳満以上になったときに困るのでやめましょう。25符2飜で覚えて下さい。)

因みに通常の符計算では10符未満は切り上げなので、25符という点数は七対子でしか使用しません。

   七対子(2飜役)のみ = 1,600点(子)、2,400点(親)【25符】

(2) 平和(形式)の場合

平和ツモは20符、平和ロンは30符、喰い平和は30符、と無条件に覚えて下さい。

これも点数から覚えてしまうと楽です。平和ツモのみ(役は2飜)は20符なので1,300点(子)、平和のみのロンあがりは30符1飜役なので1,000点(子)です。他に役がつけば倍々にすれば良く、いちいち20符だとか30符だとか考えることはないです。

ここで喰い平和というのは、平和の形(順子のみ+雀頭が役牌でなく両面待ち)を取っているが鳴いている場合(チー)を指します。門前でないので役としての平和は成立しませんが俗に喰い平和と言われます(他の役がなければ勿論あがれません)。

平和ツモと喰い平和は後から出てくる計算ルールには合わないので例外扱いをされています。平和の門前ロンは通常の計算をしても30符なので特に例外ではありません。

   平和ツモ(2飜役)のみ = 1,300点(子)、2,000点(親)【20符】

   平和(1飜役)のみ ロンあがり = 1,000点(子)、1,500点(親)【30符】

(3) その他(通常の符計算)

上記以外は通常の符計算を行います。そして20符や25符という数字は上記以外の手では登場しません。

符計算の基本は足し算です。基本となる符(副底)にあがりの形・待ちの形・雀頭及び面子の牌の種類によって符が加算されます。計算式にすると下記の通りです。足すんだな、ということだけ理解しておけば良いです。

   符 = 副底 20符 + あがりの形+ 待ち + 雀頭 + 面子

さて、上の計算式を見てお分かりの通り、符計算においては足すものが非常に多いです。そこで、コツとしては簡単なものから足していくことをお勧めします。面子などはたくさんある上に複雑なので後回しです。複雑なものを一生懸命考えていると、簡単なものを忘れてしまいがちです。


先ず最初に、あがり(和了)はツモあがりは2符、門前ロンは10符です。

ツモは手役のツモとは関係がなく、門前でも鳴いていても2符です。それに対して、ロンの場合は門前ロンのみに10符が加算され、鳴いている場合のロンあがりは符がつきません

あがった瞬間に一番分かりやすいので、先ずこれから足していきましょう。手で持ってきた瞬間に2符、門前なら他人から上がった瞬間に10符です。

その際に副底も合わせてしまうと楽です。つまり、ツモあがりは22符、門前ロンあがりは30符、鳴いているロンあがりは20符からのスタートと考えて下さい。


次に、待ちの形につく符があります。これは割と簡単で、辺張・嵌張・単騎待ちの場合に2符加算されるというだけです。両面待ちやシャンポン待ちには加算されません。待ちとして難しいものに加算されるのだと漠然と理解しておけば大丈夫です。

ここでわざわざノベタンも2符と言及されることがありますが、ノベタンは単騎待ちなので当然です。待ちというのは、あがった役に合わせて面子に分けたときにどのように取るかということです。多面張の場合に平和になるのか判断するのと同じです。(他の面子構成に影響を与えない待ちが1つしかないものは2符という説明もありますがかえってややこしくなりますね。)

両面待ちとシャンポン待ち以外は2符、と覚えておけば良いでしょう。


雀頭が役牌の場合は2符加算されます。役牌というのは、三元牌・自風・場風のことです。字牌全てではない(オタ風は入らない)ので注意して下さい。

因みに、ダブ東やダブ南の場合も加算は2符のみとするのが一般的なルールですので、当サイトでは全てその前提で話を進めます。場合によっては4符とするケースもあるようですので、その場のルールに従って下さい。(麻雀のルールは地域や団体、コミュニティによりそれぞれですので、こういうことを言い始めるとキリはないのですが。)


最後に面子により加算される符を説明します。これが一番複雑なので後で表を掲載します。

まず覚えて頂きたいのは、順子には符がつきません(それ以外は全てつきます=つまり刻子か槓子)。

面子に符がつく場合、刻子か槓子か、その面子を鳴いているか否か、牌の種類、によって加算される符の点数が違います。

牌の種類は、么九牌(一九字牌、平たく言うと国士無双に使われる牌ですね)と中張牌(2~8の牌)によって分かれます。雀頭の場合とは異なりますのでその点に注意して下さい。

全てを覚えようとすると複雑なのですが、先ずは下記のように簡単に覚えて下さい。

暗槓>明槓>暗刻>明刻。(難しそうなものほど偉いと考える)

么九牌>中張牌

・ 一番低いケース=中張牌の明刻(ポン)は2符

上記の不等号「>」は2倍を意味します(麻雀の世界は何でもすぐ2倍にしますね)。計算すると分かりますが、一番高いケース(么九牌の暗槓)は32符となります。

勿論ですが、4つ全ての面子について符を加算できるものは加算します。

この原則を踏まえて、下記の表をご覧下さい。上記のルールを理解していれば覚えやすいので覚えてしまいましょう。

明刻(ポン)暗刻明槓暗槓
中張牌2符4符8符16符
么九牌4符8符16符32符

覚えておくと楽なこと

基本的な計算方法は以上です。

一見、いちいちこんな足し算をするのは面倒に感じた方も多いと思います。しかし、あがり(和了)の形を見て么九牌の面子が多かったり槓子や暗刻がある場合は、符計算の必要性があることがすぐに見て取れると思いますが、実際にはそうではないケースが多いですよね。

注目して頂きたいのは、10符未満は切り上げということです。

ツモあがりの場合は副底とツモ符で22符ですが、これだけでも30符にはなります。そこにあと8符ついたとしてもやはり30符にしかなりません。従って、ツモあがりは30符になるケースが極めて多いということです。

鳴いていてロン上がりの場合も同様です。副底だけでは20符ですが、喰い平和が特例で30符になりますので実際に20符に留まるケースはありません。順子と雀頭のみだとしても待ちの形か雀頭で符が加算されます(それがなければ喰い平和なので)。つまり、10符の加算までであれば30符だということです。

門前ロンは平和であれば30符ですが、それ以外の場合は何らかの加算があるので必ず40符以上になります。加算される符が10符までなら40符ですね。

まとめると、平和と七対子の例外を除けば、門前ロンは40符・それ以外は30符になるケースが多いということになります。

そのことを頭に置いた上で、加算される符が高そうなときには注意するようにして下さい。